テーマが「日の出」で、モチーフを「美幌峠と屈斜路湖と中島とキタキツネ」でとの依頼があり、要素が多いのでどのようにまとめたらいいのか悩みました。
世間では新型コロナウイルスが出始め、不安に包まれ始めた時期でした。漠然と、かつてない大変な1年になるぞと感じました。
そこで、年賀状を買ってくださった方も、受取った方も、素敵な年明けが迎えられたらと願いを込めて、「気分が明るくなるような日の出」を描こうと決めました。
調べていくうちに、美幌峠は日本屈指の初日の出スポットで、その眼下に広がる屈斜路湖は透明度が高い美しい湖だと知り、初日の出によって光り輝く湖をキタキツネが見つめているような表現にしたいと思いながらイメージを膨らませていきました。

光り輝く湖と初日の出で「希望に満ちた年明け・明るい未来」を、そして、キタキツネがその「明るい未来」を見つめているような表現にしたかったので、カラーラフを作成し、どのような色合いにするか考えました。
全体的な色のトーンを明るく、朝焼けの塵が少なく澄んで綺麗な空の色に包まれるようなイメージで色を置いていきました。
通信面のイラストのキタキツネが後ろ向きになってしまったので、宛名面では正面のキタキツネを可愛らしくデザインしました。

まさかと驚きましたが、とても嬉しかったです。
ひとりで在宅勤務をしていた時だったので思いきり喜べました。
同時に、社外秘のため喜びを共有できる人がいなくて、その日1日はずっとソワソワしていました。

Profile
山口 絹代
2014年入社。ゆるいキャラクターや淡いタッチのイラストが得意で、最近はイラストのタッチを増やすべく様々な画風に挑戦中。