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猪股社長の原点論

猪股流「原点論」

晩秋の日本。今こそ芽吹きのとき。

物事にはすべて原点がある。事態が混迷してきたら原点に戻れ。
そこには必ず、最も正しい解決策のヒントが存在するものだ。

未体験の「どん底」状態

戦後の日本社会は、ヨーロッパの数倍の速さで変化した。敗戦から60年以上を経て、戦後世代が一巡し、世代交代の時期を迎えている昨今、次々と表れる未体験の「怪奇現象」は、わずか一世代でどん底から超経済大国の生活を実現した日本のみが体験している現象である。

日本は、世界を知らない「無知」から馬鹿な戦争を始めて敗戦し、「どん底」を体験した経験を持っている。それから半世紀。いまひそかに忍び寄る「どん底」は、ごく自然に、じわじわと訪れる恐怖である。これは誰もが体験したことがない現象であり、不安だらけだが、誰も対処方法を極めてはいない。

先祖が子孫を脅かす矛盾現象

ここで言う「怪奇現象」「どん底現象」とは、親が子供の食料を取り上げて育児を放棄し、子供の数が親の数を超えられない現象のことである。生物の使命は唯一つ「種の保存」である。地球上のあらゆる生物が、種の保存を唯一の原点として本能で生きている。鮭は産卵したらその場で死して母体を子孫に与え、植物は母体が土に返り子孫の肥やしとなって種の保存を営んでいる。子孫を残さず、自分の長生きだけを主張する日本国民という生物は、種の絶滅という「どん底」の危機に向かっているのである。

さて、物事の大局や原点を見極めず、目前の自分の利だけで行動する若者が増えている今、老人たちは未来社会を想像して嘆いている。しかし、それは自分たちが作り出した社会であるという自覚はない。自分には多くの兄弟がいるけれど、自分の子供の数は兄弟の半数にも満たない。余った育児の時間と費用は自分の快楽費に当てているのだ。そうであるからには、40歳になっても結婚しない子供をなじってはいけない。

このように、限りなく「どん底」に向かう暗い社会現象ではあるが、あきらめず「裏の裏に表がある」希望の原点を知るべきだ。

原点は自然に学べ。日本のサイクルは一年草。

このような民族ごとの格差も、植物のサイクルに置き換えてみると現実が見え、今果たすべき使命が見えてくる。

例えば、未だに文字や電気を知らない地域を持つ中国。この国は1000年をサイクルに緩やかに変化しているように見える。上海や北京の経済的変化は異常現象だが、まもなく崩壊し、元の流れに吸収されるだろう。植物なら多年草だ。また、親の職業を継承しながら伝統を守り、急激な近代化を好まないヨーロッパは、2~300年をサイクルとする民族で数年草だ。

戦後の日本はわずか100年で一サイクルを終了しようとする一年草である。今は花が咲き終えて、数少ない種子を残して枯れてゆく一年草の晩秋である。
300年のサイクルであった江戸時代には戻れないほど品種改良されてしまった一年草なのである。品種改良の中核となったのは、今まさに終焉を目前にした団塊世代である。この世代の終了がもたらす様々な社会的な影響について話題になるが、大きなチャンスでもある。新しい日本草が芽吹く機会であり、今こそまさに原点に戻り、よく考えるべき時なのである。

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